レース実況

【F1実況を英語で観よう!】F1アブダビGP in 2021

F1中継が地上波で放映されなくなって久しくなり、映像の情報源はYoutubeを始めとした動画配信サービスという方が多いのではないでしょうか?特に結果の速報には日本語の実況がついていない場合も多いと思います。

『結果はなんとなくわかるけど途中で起きていることも現地の英語実況を通して理解したい!F1の英語実況を通して英語を勉強したい!』そんな方に向けて実際のF1実況動画に登場する英語表現について取り上げていきたいと思います。

今回の実況動画

 今回はF1 2021年シーズン最終戦 アブダビGPハイライトシーンのこちらを取り上げました。

  Race Highlights | 2021 Abu Dhabi Grand Prix

 ※引用元:F1公式Youtubeチャンネル(https://youtu.be/7QJ-N-AQJYc)より

Scene1 レーススタート

 まずは、0:00~0:39のスタート直後のシーンを見ていきます。

<スクリプト>
実況者:
 “We’ve been waiting for this all season long.
The finale, the title decider, under the lights here in Abu Dhabi.
It’s lights out and away we go.
And Hamilton gets a decent start and he’s already ahead of Max Verstappen. There’s a bit of jockeying going on between Tsunoda and Ricciardo.
Hamilton leads into the first corner.
Norris goes wide.
Sergio Perez slips through into third place, then comes Carlos Sainz.
But it’s Hamilton out in front.
The medium tires working well for him, as his team mate, Valterri Bottas challenges the Ferrari. Into the hairpin we go now.
Hamilton leads Bottas, lead Perez, then leads Norris, then the two Ferraris of Sainz and Leclerc.
And it is a dream start for Lewis Hamilton.”
(シーズン中ずっと待ち望んでいました。ここアブダビの光の下で行われる最終戦、タイトルを決める一戦を。シグナルが消えてスタートしました。ハミルトンはまずまず良いスタートを切り、すでにマックス・フェルスタッペンの前に出ています。ツノダとリカルドの間でちょっとした攻防が起きています。ハミルトンが第1コーナーを先導します。ノリスが膨らんでいます。セルジオ・ペレスは3番手に滑り込んで、つづいてカルロス・サインツ。しかし、ハミルトンがトップです。ミディアムタイヤがうまく働いています。彼のチームメイトのヴァルテリ・ボッタスはフェラーリに挑戦しています。ヘアピンに差し掛かります。ハミルトンを先頭に、ボッタス、続いてペレス、それからノリス、そしてサインツとルクレールのフェラーリ勢が続きます。ルイス・ハミルトンにとって理想的なスタートです。)

解説者:
 “Yes, the only good news there for Red Bull is at least Perez is up there.
But, for the second consecutive weekend, the Red Bull did not get off the line very well.”
(少なくともペレスが先頭集団にいることはレッドブルにとっていいニュースです。でも、二戦連続でレッドブルはあまりいいスタートを切れていませんね。)

実況者:
 “There’s three abreast going into the Turn 9 hairpin.
Oh, and there Max Verstappen and Lewis Hamilton almost coming together.
Hamilton has to go off the track.
The Dutch fans roaring in the background, in the background.
Lewis Hamilton in the lead, but will he have to give back the place?”
(3台横並びでターン9のヘアピンに入っていきます。
ああ、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンがほとんど一緒にやってきます。
ハミルトンがコースを外れざるを得ない。
オランダ人ファン(フェルスタッペンのファン)が後ろでどよめいています。
ルイス・ハミルトンが先頭。でも(ショートカットにあたりそうなので)先頭を譲らないといけなくなりますかね?)

解説者:
 “Yes, of course he will. But the problem he’s got is, is Perez is right on Verstappen’s tail.”
(ええ、もちろんです。でも彼が抱えている問題は、ペレスがフェルスタッペンのすぐ後ろにいることですね。)

フェルスタッペン選手:
 “He has to give that back.”
(彼には先頭を返してもらわないと。)

実況者:
 “No investigation necessary,” say the stewards.”
(スチュワードは『調査は必要ない』と言っています。)

解説者:
 “The door’s open. He’s gone through it. He’s kept completely within the white lines and a car that was side by side with him is heading off down the road.
I’ll stand by that, but that’s not what the stewards think.”
(ドアは開いていて、彼はそれを通り抜けたのです。彼(フェルスタッペン)は完全に白線の内側を走っていたのに、横に並んでいた車が道を外れてしまいました。私はその解釈を支持しますが、スチュワードはそう考えていないということですね。)

 
<主な語句>
①finale = [名]フィナーレ、最後の幕
②decent = [形]きちんとした、まずまずの
③jockeying = [名]争い、攻防
④be out in front = トップに立っている
⑤consecutive = [形]連続する
⑥get off the line = スタートを切る
⑦abreast = [副]横並びで、並行して
⑧get off the track = 軌道から外れる
⑨Dutch = [形]オランダの
⑩roar = [自]どよめく、わめく、うめく
⑪give back ~ = ~を返す
⑫investigation = [名]調査
⑬steward =  [名]スチュワード。元F1ドライバー等から構成されている、レースの審査員。元々の意味は”執事”や”給仕”を指す(スチュワーデス(stewardess)の男性版)。
⑭side by side = [副]横並びで
⑮stand by ~ = ~を支持する

補足説明 ~ abreast ~

ここで登場した”abreast”についてもう少し掘り下げます。意味は”横並びで”という副詞で「横並び⇒遅れを取っていない⇒詳しい」と転じて使われることもあります。ちなみに発音は”アブリースト”ではなく”アブレスト”です。

例文:
 They walked abreast in the park.
  (彼らは公園を並んで歩いた。)

 He studied hard to keep abreast of the teacher’s class.
(彼はその先生の授業についていけるように一生懸命勉強した。)

 She is abreast of current events.
(彼女は時事問題に詳しい。) 

Scene2 ペレスのチームプレイ

 続いて、14~21周目の1:25~3:28のシーン。レッドブルのペレス選手が、ワールドチャンピオン獲得のかかったフェルスタッペン選手、そしてチームのためにピットでのタイヤ交換を我慢し、トップで走っていたメルセデスのハミルトン選手の前に出て献身的にブロックするシーンです。このプレーのおかげでフェルスタッペン選手とハミルトン選手の差が大きく縮まることになります。

<スクリプト>
——–14周目———
実況者:
 “Max Verstappen about to make what should be his one and only pit stop of this race.
(マックス・フェルスタッペンがこのレース初めてのピットストップをまさに行おうとしています。)

——–15周目———
実況者:
 “So Sergio Perez will stay out and will go on to take the lead of this race. Neat stop by the Mercedes crew.”
(セルジオ・ペレスはステイアウトを選択し、このレースの先頭を取るために走り続けるでしょう。
(ハミルトン選手のピットストップシーンに対して)メルセデスのクルーの巧みなピットストップです。)

——–20周目———
ペレス選手の無線:
 “OK, we’ll be looking to hold up Lewis.
Think where’s best to do that.”
(よし、ルイスを抑えよう。どこで仕掛けるのがベストか考えよう。)

解説者:
 “Lewis will be nervous of the back of the Red Bull, and Perez will have a lunge up the inside, inevitably.
Lewis cuts back underneath him and that’s exactly what we expected to happen.
He will now drive past him, give him a cherry little wave.
And that was about all Perez could do. Or was it?”
(ルイスはレッドブルの後ろにいることでナーバスになり、ペレスは必然的にインサイドを突いて(ブロックして)くるでしょう。
ルイスは彼の下でスピードを落とされていて、まさに我々の予想通りのことが起きています。
ハミルトンが今、ペレスを追い抜いて、小さく手を振ります。
あれでペレスにできることは全てやりました。いやどうでしょう?)

実況者:
 “No.”
(違いますね。)

解説者:
 “Perez with DRS is coming back into Turn 9.”
(DRSを使ったペレスがターン9で追いついてきます。)

実況者:
 “Can Perez make it into Turn 9?
He saved up a bit of energy from that battery store, and with a bit of DRS, possibly as well, has blasted past Lewis Hamilton.
So he is going to hold him up just that little extra bit.
This is a very, very good tussle here.
Perez as absolutely on the limit and as fair as he could be.”
(ペレスはターン9で抜き返すことはできるでしょうか?
彼はバッテリーのエネルギーを少し貯めて、おそらくDRSも少し使って、ルイス・ハミルトンを抜き去りました。
なので、ほんの後もう少し彼を抑えるでしょう。
とても、とてもいい勝負です。
ペレスは間違いなく限界の中で、できる限りフェアな勝負をしています。)

セルジオ・ペレス選手の無線:
 “OK, back him up, back him up.”
(OK, 彼(フェルスタッペン)を援護だ、援護。)

——–21周目———
実況者:
 “As they make their way round the final two turns.
Hamilton’s going to try and get Perez into Turn 1, and have to go the long way round the outside to do it, and can’t quite do it.
Perez playing the ultimate team game here for Max Verstappen, and this is really frustrating Lewis Hamilton.
It’s gonna be hurting his tires a little bit as well. “
(最後の2コーナーを回ろうとする中、ハミルトンがターン1でペレスと捉えようとして、アウトサイドを遠回りしなければならず、うまくいきません。
ペレスはマックス・フェルスタッペンのためにここで最高のチームプレーを演じていて、
これがルイス・ハミルトンを本当にいら立たせています。
彼のタイヤにも少しダメージを与えていることでしょう。)

ルイス・ハミルトン選手の無線:
 “That’s some dangerous driving.”
(ちょっと危険な走りだ。)

実況者:
 “Perez and Hamilton in the 1:34s and the 1:33s.
The gap now coming down between Verstappen and Hamilton.
You can see him right in the background.
Hamilton needs to get past Perez here.
He does get past Perez.
He moved towards the inside.
He’s going to force Perez the long way round if Perez is going to try and retake that lead of the race.
But, on Lap 21, Hamilton does get past Perez.
But Perez has played the ultimate team game and he’s really brought his team mate back into play.”
(ペレスとハミルトンは1分34秒、1分33秒。
フェルスタッペンとハミルトンの差が小さくなってきています。
フェルスタッペンがすぐ後ろに見えますね。
ハミルトンはここでペレスを抜いておきたいところ。
ハミルトンがペレスを抜きました。
インサイドに移動しました。
ペレスが彼を抜いてトップを取り返そうとした場合に遠回りさせようとしています。
しかし、21周目でハミルトンがペレスを抜きました。
でもペレスは最高のチームプレーをしましたし、現に彼のチームメイト(=フェルスタッペン)を勝負の舞台に戻って来させました。)

解説者:
 “And he can give his team mate a bit of DRS for good measure.
So great team play.
That’s the team play we talked about earlier on.
Now he gets clean out of the way.”
(そして彼のチームメイトに有効な手段としてDRSを少し与えることができます
とても素晴らしいチームプレイです。
先ほどお話ししたチームプレイですね。
今、彼が(フェルスタッペンのために)道を開けます。
※決勝ではDRS検出ポイントで前方のマシンとのタイム差が1秒以下であればDRSが使用できます。)

フェルスタッペン選手の無線:
 “Oh, Checo is a legend.”
“Absolute animal.”
(ああ、チェコ(ペレス選手の愛称)はレジェンドだね。
完全に動物だよ。)

<主な語句>
①about to V = まさにVしそう
②stay out = ステイアウト(F1用語でピットストップせずに走り続けること)
③go on = 続ける

④neat = [形]きちんとした、巧みな、手際の良い
⑤hold up ~ = ~の進行を妨げる
⑥lunge = [名]突っ込み
⑦inevitably = [副]必然的に、否応なく
⑧DRS = Drag Reduction System. 可動型エアロパーツを電子制御して空気抵抗を減らすシステム
⑨save up ~ = ~をためる
⑩blast = [自]爆発する
⑪tussle = [名]乱闘、闘争
⑫can’t quite V = なかなかVできない
⑬ultimate = [形]究極の、最高の
⑭frustrate ~ =[他]~をいら立たせる
⑮retake ~ =[他]~を取り戻す
⑯animal = [名](ただの人間ではないという意味での)動物

補足説明 ~ 褒め言葉としての”animal” ~

ペレス選手の献身的なチームプレーを見たフェルスタッペン選手から思わず飛び出した”animal”という単語。今回のような褒め言葉として使われることもあれば、否定的な意味に使われることもあるスラングです。

例文:
 His running speed is incredible. He is an animal.
(彼が走るスピードは信じられないよ。もはや動物だよ。)

He is a messy eater. He is an animal.
(彼の食べ方は汚い。動物みたいだよ。)

Scene3 クラッシュによるレース中断

 続いては53周目の3:30~4:09のシーン。ペレス選手の献身的なプレーのおかげで差を詰めたフェルスタッペン選手ですが、健闘も空しくその後ハミルトン選手との差が中々縮まらないまま残り6周となってしまいます。”万事休す”と誰もが思い始めたそんな時にウィリアムズのラティフィ選手のクラッシュによりセーフティカーが出てきます。ここでハミルトン選手はステイアウトを選択し、フェルスタッペン選手はピットストップによる新品ソフトタイヤへの交換を選択し最後の賭けに出ます。

<スクリプト>
実況者:
 “Oh, No! Nicholas Latifi has crashed, and I think that is at Turn 14.
That will be a safety car. “
(オーノー!ニコラス・ラティフィがクラッシュした。
ターン14だと思います。セーフティーカーが出てくるでしょう。)

解説者:
 “And Max pits.”
(そしてマックスがピットに入ります。)

実況者:
 “And coming into the pits, Max Verstappen.
Hamilton stays out. Verstappen coming into the pits, and I would imagine there’s a set of soft tires waiting for him to go on to that Red Bull car.
Yes, it is.”
(ピットに入ってきます。マックス・フェルスタッペン。
ハミルトンはステイアウト。フェルスタッペンはピットに入ってきます。あのレッドブルの車両にはソフトタイヤのセットが待っていることでしょう。
ほらね。)

解説者:
 “Will we get any more racing laps or not?
What jeopardy at the end of this Grand Prix, the end of this world championship!
Will there be any more racing laps? If there are, then Verstappen has got the tires to really do something with them.”
(レーシングラップをこれ以上重ねられるでしょうか?(このままセーフティカーが出続けてレースが終わりませんかね?)
グランプリの最後で、今シーズンのワールドチャンピオンシップの最後でなんという危機でしょうか。
レーシングラップが残っているのか?もし残っているとしたら、フェルスタッペンは本当に何かをやってくれるタイヤを手に入れています。)

<主な語句>
jeopardy = 危険、危機

Scene4 レース中断中のドラマ

 続いては56~567周目の4:10~5:44のシーン。53周目でクラッシュしたマシンの除去が終わり、ハミルトン選手とフェルスタッペン選手の間には周回遅れの車が5台居ましたが、多くの場合周回遅れの車はセーフティカーを追い抜くことは許可されていません。しかし、今回は該当の5台についてセーフティカーを追い抜いて隊列の後ろにつくよう指示が出ます。

<スクリプト>
実況者:
 “And lapped cars will not be allowed to overtake.”
 (周回遅れの車は追い抜き禁止となるでしょう。)

解説者:
 “It’s not mandatory in the regulations, which leaves Verstappen with a lot of work to do, then.”
 (規則では必ずそうなるとも言えません。なので、フェルスタッペンにはやるべきことがたくさん残されています。)

フェルスタッペン選手の無線:
 “Lapped cars will not be allowed to overtake.”
 “Yeah, of course. Typical decision.”
 “It’s classic.”
 “I’m not surprised. Haha!”
(周回遅れの車は追い抜き禁止になるだろうね。
うん、もちろん。普通の決定だね。
典型的だね。
別に驚かないよ。ハハッ!)

レースコントロールとレッドブル・ホンダチームの無線:
 “Why aren’t we getting these lapped cars out of the way?”
 “Just give me both… Because Christian…Just give me a second. OK?
My main… big one is to get this incident clear.”
(どうして周回遅れの車を排除しないのですか?
ちょっと待って…理由はクリスチャンが…ちょっと待ってもらえますか?
この事故をクリアにすることが大事なんです。)

解説者:
 “Is the safety car coming in this lap? We think it should do, could do.”
(このラップでセーフティカーはピットに帰りますかね?そうすべきだし、そうできると思います。)

実況者:
 ” ‘Lapped cars…uh…to overtake the Safety Car.’
So Norris and Alonso and Ocon and Leclerc and Vettel… to overtake it.”
(『周回遅れの車は…えー…セーフティカーを追い抜くこと』(という指示がレースコントロールから出ました)
なのでノリス、アロンソ、オコン、ルクレール、ベッテルがセーフティカーを追い抜くことになります。)

解説者:
 “And it’s ending! And it’s ending! Wow!”
(もうレースも終わろうとしているのに!ワオ!)

実況者:
 “So, there’s confusion, but the Safety Car is coming in at the end of this lap.
So those back markers allowed to overtake the Safety Car.”
(さて、混乱が起きていますが、このラップの最後でセーフティカーがピットに入ります。
周回遅れの車はセーフティカーを追い抜くことを許可されました。)

レースコントロールとメルセデスチームの無線:
 “Michael, this isn’t right.”
(マイケル、これは正しくないよ。)

<主な語句>
①lapped car = 周回遅れの車
②mandatory = 強制的な、義務の
③regulation = 規則
④overtake = [自]追い抜く
⑤typical = [形]典型的な
⑥classic = [形]典型的な
⑦confusion = [名]混乱、困惑
⑧back marker = [名](F1)周回遅れの車

補足説明 ~ back marker ~

F1はじめレースの世界で登場する”back marker”には『周回遅れの車』という意味があるのですが、元々は『ハンデを負った競技者』という意味があります。

Scene5 ラスト一周の奇跡

 最後は5:08~7:09の最終ラップ~ゴールまでのシーンです。周回遅れの5台がいなくなったことで、トップのハミルトン選手とほぼ横並びの状態でラスト一周を迎えることになったフェルスタッペン選手。結末や如何に!?

<スクリプト>
実況者:
 “And it has left Lewis Hamilton and Max Verstappen side by side.
Hamilton will be ahead. Verstappen is absolutely desperate to get on with this, on that soft-compound tire.
We’re gonna to have one lap of racing to decide the championship in 2021.
Hamilton has the advantage. Verstappen has the faster, fresher tires and we have got 3.2 miles of racing action all the way to the chequered flag, as the crowd roar the drivers as to the final lap of this race, and Verstappen sets after Hamilton.
Is it gonna be a first world championship for Verstappen?
Is it gonna be an eighth world championship for Lewis Hamiloton?
Where can Verstappen try and get past Hamilton?
First overtaking zone is normally down into Turn 5.
Is Verstappen far enough back?
He’s gonna make the lunge down the inside.
Hamilton sees him coming.
It’s a late lunge by Verstappen, who takes the lead of the race. Verstappen now snatches the championship trophy from Lewis Hamilton, who’s trying to fight back.”
(そしてこの状況がルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンを横並びにしています。(レース再開とともに)ハミルトンが先行するでしょう。フェルスタッペンはあのソフトコンパウンドタイヤで死に物狂いで食らいつきます。
あと一周で2021年のチャンピオンを決まります。
ハミルトンが優勢。フェルスタッペンにはより速くて、フレッシュなタイヤがあり、はるばるチェッカーフラッグまでは3.2マイルあります。このレースのファイナルラップということで観客たちはドライバー達へ声援を送っています。フェルスタッペンがハミルトンの後ろにつきます。
フェルスタッペンが初のワールドチャンピオンに輝くか?
ルイス・ハミルトンが8度目のワールドチャンピオンを勝ち取るか?
フェルスタッペンはどこでハミルトンに仕掛けて追い抜けるでしょうか?
最初の追い抜きゾーンは普通はターン5に入ったところです。
フェルスタッペンは後ろに十分つけているでしょうか?
インサイドを突いてくることでしょう。
ハミルトンは彼が来ているのを見ています。
フェルスタッペンがタイミングを遅らせて突いてきて、レースの先頭を奪いました。
今、フェルスタッペンがチャンピオンシップのトロフィーをルイス・ハミルトンから掻っさらいます。そのハミルトンは反撃を試みています。)

解説者:
 “No DRS for two laps, so Lewis Hamilton will not get the rear wing open.
Now he’s gonna go down the outside.
Verstappen keeps it tight and neat but he hasn’t.
He’s gone a little bit wide.”
(この2周はDRSは使えないので、ハミルトンはリアウイングを開かないでしょう。
今、アウトサイドを攻めようとしています。
フェルスタッペンはアウトサイドをきっちり固めていますが、ちょっとミスしました。
少し膨らみました。)

実況者:
 “This race, that started with controversy, has ended with controversy.”
(このレースは論争とともに始まり、論争とともに終わりそうです。)

レースコントロールとメルセデスチームの無線:
 “No, Michael. No, no, Michael! That was so not right!”
(違うよ、マイケル。違う、違うよ、マイケル!全然正しくないよ!)
※マイケルとはF1レースディレクターのマイケル・マシさんのこと

実況者:
 “Here comes Lewis Hamilton, though, down the back straight.
He’s got a slipstream.
He almost touches Verstappen.
They almost make contact into Turn 9.
Verstappen stays ahead of Lewis Hamilton.
Of all the drama, of all the controversy, of all the magic moments in Formula 1 in 2021, it comes down to this.
And at this moment, it looks like it’s gonna go the way of Max Verstappen.
Mercedes, not happy. Red Bull, will be delighted.
They have shared a brilliant championship battle, but the championship can only be won by one and it’s going Dutch in 2021.
Max Verstappen for the first time ever is champion of the world.
Lewis Hamilton finishes in second place after leading for so, so long.”
(しかし、ルイス・ハミルトンがバックストレートに来ます。
スリップストリームを使います。
フェルスタッペンにもう少しで接触しそうです。
ターン9への侵入でほとんどぶつかりそうです。
フェルスタッペンがルイス・ハミルトンの前をキープします。
2021年シーズンのF1におけるすべてのドラマ、すべての論争、すべての魔法のような瞬間がこれで完結します。
そしてこの瞬間、チャンピオンの座はマックス・フェルスタッペンとともに歩むことになりそうです。
メルセデスは不幸せな気分。レッドブルは喜ぶでしょう。
彼らは素晴らしいチャンピオンシップバトルを分け合いましたが、チャンピオンの座は一人しか勝ち取れません。そして2021年はオランダ人がその座を獲得しそうです。
マックス・フェルスタッペンが自身初の世界チャンピオンに輝きました。
ルイス・ハミルトンはとてもとても長い間トップを走った後、二位でゴールです。)

フェルスタッペン選手の無線:
 “Oh my Lord, Max! Oh my…”
 “Yesssss! Yesssss! Oh my God! Wahahahahooo! Yesssss! Wooooo!”
(まじかよ、マックス!マジか…
イェェーーーーッ!イェェーーーーーッ!やばいよ!ワッホー!イェェーーーッ!フーーッ!)

実況者:
 “The bubbles and the sparkly stuff to celebrate, as a Formula 1 world championship for the first time.
And the chapter has ended.
I hope you stayed right until the end.
And if it was worthwhile, well, don’t forget the sequel’s coming our away in 2022, in 98 days’ time, just enough time for Verstappen and Red Bull to celebrate a championship under the lights in Abu Dhabi.”
(初めてのF1世界王者としてのシャンパンファイトです。
そしてこの章は終わりました。
皆さんには最後までお付き合いいただいたものと願っています。
そしてもし有意義だったと思っていただけたとしたら、2022年に控えている続編もお忘れなく。98日後です。フェルスタッペンとレッドブルがアブダビの光の下で優勝を祝うには十分な時間です。)

<主な語句>
①desperate = [形]死に物狂いの、自暴自棄の、絶望的な
②snatch ~ = [他]~をひったくる、強奪する
③fight back = 反撃する
④controversy = [名]論争、物議
⑤slipstream = [名]スリップストリーム(車体の後方に発生する気流。後続車がこの気流を利用することで空気抵抗を抑えて車速を上げることができる。)
⑥come down to ~ = 結局~になる
⑦go the way of ~ = ~と同じ道をたどる
⑧brilliant = [形]見事な、すばらしい
⑨sparkly = [形]キラキラした
⑩chapter = [名]章
⑪worthwhile = [形]価値、やりがいがある
⑫sequel = [名]続編

補足説明 ~ 「ひったくり」って英語で何て言う? ~

ここで出てきたsnatch~(~をひったくる)という動詞。他には“pickpocket~”も同義語として使用されます。また、「ひったくり」という名詞だと英語では下記のように表現されます。

(行為そのものを指した)ひったくり
 → a snatch, bag/purse-snatching, pickpocketing
 例文:He made a snatch at her bag.
           彼は彼女のバッグをひったくろうとした。

(行為を行う人を指した)ひったくり
  → a snatcher, a bag/purse-snatcher, a pickpocket
   例文:Please be aware of pickpockets.
             ひったくりにはご注意ください。

※pickpocketは”pick-pocket”と表記されることもあります。

おわりに

いかがだったでしょうか。

ドラマチックな展開で悲願のドライバーズチャンピオンシップ優勝を勝ち取ったフェルスタッペン選手そしてレッドブル・ホンダチーム。

また、ホンダとしては2021年を最後にF1を撤退することを表明していました。

2015年から始まったホンダF1第4期。いくつもの困難があり中々勝てなかった苦しい時代もありましたが、まさに有終の美を飾ったレースでした!(地上波で放送してほしかった…)