MLB実況

【MLB実況を英語で観よう!】Vol.7 大谷選手35号ホームラン in 2021

エンゼルス大谷翔平選手の活躍が目覚ましい2021年。
毎朝の野球ニュースを楽しみにしている人も多いですよね。

日本語訳がついたニュース動画もいいですが、
現地の英語実況・解説を理解できるようになるとより一層楽しめると思います。

大谷選手を応援しつつ、野球実況を通して英語力も鍛えられれば最高!!
というわけで実際のMLB実況動画に登場する英語表現について取り上げていきたいと思います。

今回の実況動画

 今回は大谷選手が2021年シーズン35号ホームランを打ったこちらの動画(MLB公式動画より)を取り上げました。

引用元:MLB公式Youtubeチャンネル(https://youtu.be/JaSYS6s_llQ)より

動画のタイトルについて

 動画タイトル の
“Shohei Ohtani hits homer number 35 FOR THE LEAD!(Majors home run leader CRUSHES this ball)”
から見ていきましょう。
登場する主な単語の意味は以下の通りです。

<主な語句>
①homer = ホームラン
②the lead = 首位
③crush~ = ~をかっ飛ばす

というわけで日本語にすると、
『大谷翔平がホームランランキング首位をキープする35号ホームランを打った!(メジャーのホームランリーダーがこのボールをかっ飛ばした)※』
となります。
※英語ニュースでは過去の出来事でもタイトルには現在形が使われます。

それでは動画の内容に移りましょう。

Scene1 対戦投手の紹介

 まずは0:00~0:26の対戦投手の紹介シーンです。
再生ボタンを押すと該当時間から始まります↓

スクリプト&語句

スクリプトや登場する語句は以下の通りです。
<スクリプト>
実況者(play-by-play commentator) :
 ”And Danny Coulombe, the lefty, is out of the Twins’ bullpen and you can see the numbers are really good, ERA and Walks and Hits per Innings Pitched. And 2 scoreless in game one of this series. Angels lead the series 2 games to 1, try to win this series, get back to 500, and get home for Colorado tomorrow night.”
(さてダニエル・コーロンブ,左投手がツインズのブルペンから出てきました。防御率、WHIPと成績が非常に良いのが(画面から)わかると思います。このシリーズでは2イニングを無失点に抑えています。エンゼルスはこのシリーズを2勝1敗で勝ち越しており、このシリーズに勝利し、勝率を5割に復帰し、明日の夜のコロラド(ロッキーズとの対戦)のために帰ろうとしています。)

<主な語句>
①lefty = 左投手
②bullpen = ブルペン(控え投手の練習場。bull(牛)+pen(囲い)から転じて。
)
③ERA = 防御率(Earned Run Average)
④Walks and Hits per Inning Pitched(WHIP) = 1イニング当たり何人の走者を出したかを表す数値。ウィップ。Walks plus Hits per Inning Pitchedとも表現される。
⑤scoreless = 無得点の、スコアレスの

補足説明 ~ 投手成績指標の略語 ~

ERAWHIP等、通算・シーズン成績を表現する英語についてもう少し掘り下げます。
Statcastに掲載されている主要な投手成績指標について以下にまとめました。

投手成績の主な指標

略語 意味
W 勝利数(Win)
L 敗戦数(Loss)
ERA 防御率(Earned Run Average)
G 試合数(Games)
GS 先発試合数(Games Started)
SV セーブ数(Saves)
IP 投球回数(Innings Pitched)
SO 奪三振数(Strikeouts)
WHIP ウィップ。1イニング当たり何人の走者を出したかを表す数値。
(Walks and Hits per Inning Pitched /
 Walks plus Hits per Inning Pitched)

その日の試合における投手成績についてはこちらの記事のおまけの箇所で説明していますのでよろしければご覧ください。

Scene2 全然関係ない話での謎の盛り上がり

 続いて、0:27~0:41で”Sunny days”にまつわる話で実況・解説の二人が謎に盛り上がっているこちらのシーンです(笑)。

スクリプト&語句

スクリプトや登場する語句は以下の通りです。
<スクリプト>
実況者 :
 ”It’s out.”
((投球がボールとなって)外れました。)

解説者(color/expert commentator):
 ”Just like Sunny Days. Every time I think of that phrase, I’m thinking of ‘The Town’ with Ben Affleck. Sunny Days.”
(まるでサニーデイズ(晴れの日)みたいだ。このフレーズのことを考えると毎回ベンアフレックの映画『The Town』を思い出すんだよね。サニーデイズ。)

実況者 :
 ”I thought you were going ‘Sesame Street’ on me.”
(セサミストリートのことを言っているのだと思ってました。)

解説者:
 ”Haha” (ハッハッ(笑))

<主な語句>
①think of~ = ~のことを考える、思い出す

補足説明 ~ Sunny Daysのくだり ~

 Sunny Daysに端を発した謎の盛り上がりのシーンですが、解説者の方はベンアフレックが主演脚本を務めたThe Townという映画に出てくるSunny Daysというフレーズを思い出した一方で、実況者の方はセサミストリートの主題歌を思い出したという訳です。野球に全く関係ないという…笑

Scene3 35号ホームラン

 ラストはいよいよホームランを打つ0:42~のこちらのシーンです。

スクリプト&語句

スクリプトや登場する語句は以下の通りです。
<スクリプト>
実況者 :
 ”Here’s some… Here’s some wonderful. Oh! tani! Right field! A laser and it’s gone! 35!”
(素晴らしいですね(笑) 大!谷!ライトへ! レーザが飛んでいく! 入りました! 35号です!)

解説者:
 ”Sunny Days. Hahaha. Shohei! Sho-time! In Minneapolis 35th home run that ball’s crushed. What a swing by Shohei Ohtani! Now, 61 extra base hits giving Halos the lead now! The power!”
(サニーデイズ。ハハハ。翔平!ショータイム!ミネアポリスで、ボールがかっ飛ばされる35本目のホームラン。大谷翔平のスイングはなんてスイングなんだ。さあこれで61本目の長打で、エンゼルスにリードを与えた!なんてパワーだ!)

実況者 :
 ”400, 414 feet.”
(414フィート飛びました。)

解説者:
 ”Oh, spinning breaking ball. We know he can hit the fastball. He’s got 19 home runs versus a fastball. That now make that 16 on non-fastballs “
(ああ、スピンしながら変化してるね(=変化球だね)。我々は彼が速球を打てるのを知っている。彼は速球に対して19本のホームランを打ってるんだ。今回のホームランで、彼は速球ではない球種から16本ホームランを打ったことになるね。)


<主な語句>
①Halos = (halo=天使の輪にかけた)エンゼルスの愛称
②breaking ball = 変化球
③versus~ = ~に対して

おわりに

 いかがだったでしょうか。

大谷選手の豪快なホームランもさることながら、実況中の全く関係無い話も面白いですよね笑

SUITSというドラマでもよく映画のセリフ等を引用するシーンがあるのですが、『アメリカ人は映画のセリフを引用する人が多いのかな?』とか現地の文化も知れて実況中継ってやっぱりいろいろと学べて面白いなと感じました。

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