英語全般

【プレゼンテーションを英語で観よう!】米テスラがTesla Botを発表!

日々英語を勉強している中で、いつかは英語でプレゼンすることを目標にしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私個人としてはやはり『英語プレゼンをたくさん観て表現を覚える!』
これに尽きるのではないかと考えています。

とは言え、英語プレゼンを一人で一から観て勉強するのはなかなか大変ですし、気持ち的にも億劫になるのではないかと思います。

そこで、こちらの記事では実際の英語プレゼンをご紹介しながらそこで出てくるフレーズ等をご紹介していきたいと思います!



今回の題材

今回は、先日アメリカの自動車会社Teslaが開催した”AI Day”というイベントにて発表された人型ロボットTesla Botをプレゼンした際の以下の動画(Tesla公式動画)を取り上げました。

引用元:Tesla公式Youtubeチャンネル(https://youtu.be/j0z4FweCy4M)より

前半 Tesla Bot開発に至った背景 & 大まかなスペック

まずは、Tesla Bot開発に至った背景とスペックについて話している2:05:14~2:09:19のシーンです。
再生ボタンを押すと該当の箇所から始まります↓

スクリプト&語句

スクリプトや登場する語句は以下の通りです。

<スクリプト>
Ganesh氏
“And next up, Elon will update us on what’s beyond our vehicle fleet for AI.”
(つづいて、イーロンが我々の車隊を超えるAIについて最新情報をお知らせします。)

Elon Musk氏(以降ずっと):
“All right. Thank you.”
(OK。ありがとう。)

“Now, unlike, unlike Dojo, obviously that was not real.”
(さて、Dojo(Teslaのスパコン)とは違って、明らかにあれは実物ではないです(笑)。)

“Uh, so Dojo is real, uh, the Tesla Bot will be real. Um, but basically, if you think about what we’re doing right now with the cars, Tesla is arguably the world’s biggest robotics company because our cars are like semi-sentient robots on wheels.”
(Dojoは実物で、テスラボットは実物にします。でも根本的に、車に関して我々がまさに今やっていることを考えてみてもらうと、我々の車はいわば、ほぼ知覚を持った車輪付きロボットなので、テスラはほぼ間違いなく世界最大のロボティクス会社なのです。)

“Um and with, uh, the full self-driving computer essentially the, the inference engine on the car which will keep evolving obviously and uh, Dojo and all the, uh, neural nets recognizing the world, understanding how to navigate through the world. Uh, it, it kind of makes sense to put that onto a humanoid form.”
(完全自動運転用のコンピュータは潜在的に、車に搭載された仮想のエンジンとみなすことができて、そのエンジンは世界を認知して、世界をどう切り抜けていくのかを理解しているDojoやすべてのニューラルネットを明らかに発展させて続けることでしょう。AI技術を人型の形態に搭載するのはある程度当然の流れなのです。)

“Um, we’re also quite good at sensors and batteries and actuators, so we think we’ll probably have a prototype sometime next year. That, uh, basically looks like this.”
(我々はセンサ、バッテリ、アクチュエータの技術にも長けているので、来年のどこかでプロトタイプをお見せできるでしょう。見た目は基本的にはこんな感じです。)

“Uh and it’s intended to, um, uh, be friendly of course. And uh, navigate through a world, uh, built for humans and, uh, eliminate dangerous repetitive and boring tasks.”
(もちろんフレンドリーなものを目指しています。そして、人間のために構築された世界に浸透して、繰り返しのうんざりするような仕事を無くします。)

“Um, we’re setting it such that it is, um, at a mechanical level, at a physical level, uh, you can run away from it, uh, fufufu. And and most likely overpower it, hehehe.”
(機械的なレベル、物理的なレベルについては、人が逃げられるように設定するつもりです。フフフ(笑)。十中八九、人が勝てるパワーに抑えています。)

“So, uh, hopefully that doesn’t ever happen but um, you never know. So it’s uh, it’ll be a, you know, a light, a light, just mo…, yeah a light.”
(願わくば、そんなことは一度も起きてほしくないですが、万一という場合もあるので。だから、えー、低パワーの仕様になるでしょう。)

“Five miles an hour, you can get faster than that would be fine, hahahaha. Um, so, yes, it’s uh round, round, uh, 5 ft 8, um, has sort of a screen where the head is for useful information, um, but as otherwise basically got the autopilot system in it so it’s got cameras, got eight cameras and, um, yeah, um, Full Self-Driving computer. And making use of all of the same tools that we use in the car.”
((Tesla Botの最高速の)時速5マイルは、あなた方よりも十分遅い速度でしょう。ハハハハ(笑)。えー、はい、全長は5フィート8インチくらいで、有益な情報のためのちょっとしたスクリーンのようなものが搭載されますが、その他には基本的に自動運転システムが搭載されるので、8つのカメラと、はい、フルセルフドライビング(FSD)コンピュータが搭載されます。我々が車両で使用しているツールとすべて同じものを活用します。)

<主な語句>
①next up = 次
②fleet = 艦隊、車隊
③unlike = 似ていない、違った
④obviously = 明らかに、明白に、
⑤basically = 基本的に、根本的に
⑥arguably = ほぼ間違いなく
⑦semi-sentient = 半ば知覚を持っている
⑧self-driving = 自動運転の
⑨inference = 推論、推定
⑩evolve ~ =  ~を進化させる
⑪recognize ~ = ~を認知する、認識する
⑫navigate through ~ = ~をうまく切り抜ける
⑬kind of = ちょっと、ある程度、多少
⑭make sense = 意味をなす、意味がわかる、道理に合う
⑮humanoid = 【形】人型の【名】人型ロボット
⑯prototype = 試作品、原型
⑰intend to V = Vするつもり(intend ~ = ~を意図する)
⑱eliminate ~ = ~を排除する、除去する、削除する
⑲repetitive = 繰り返しの
⑳boring = 退屈な(bore ~ = ~を退屈させる)
㉑such that ~ = ~であるように(な)
㉒run away from ~ = ~から逃げる
㉓most likely = 十中八九、ほとんどの場合
㉔overpower ~ = ~を負かす、取り押さえる
㉕hopefully = できることなら、願わくば
㉖You never know. = 先のことは誰にもわからない
㉗you know = 【間投】えーっと(つなぎ言葉(fillers)の一つで、こちらの記事で詳しく解説しています)
㉘round = だいたい、約
㉙sort of ~ = 多少の~、~みたいな
㉚otherwise = それ以外には
㉛make use of ~ = ~を活用する、使用する

“make sense”ってどういう意味?

“make sense”とは“道理に合う”とか
“意味をなす”、”意味がわかる”という意味で用いられ、
以下の例文のような形で使用されます。

<例文>
His theory doesn’t make sense for me.
彼の論理は私には意味がわからない。

If you have such a thought, your action makes sense.
そういう考えを持っているのであれば、君の行動は理解できる。

Does it make sense?
意味がわかりますか?

“You never know.”ってどういう意味?

“You never know.”は直訳すると『あなたは決して知らない、わからない』となりますが、『未来のことは誰にもわからない』、『ひょっとしたらがあるかも』という意味になります。

<例文>
We won’t win this game because our opponents are so strong.
相手はめちゃくちゃ強いからこの試合勝てそうもないよ。
You never know.
やってみないとわからないよ。



後半 Tesla Botの自律性と将来的な懸案に対する展望

後半は、2:09:19~2:11:20でTesla Botの自律性とロボットがもたらす将来的な懸案に対する展望を語っているシーンです。

スクリプト&語句

スクリプトや登場する語句は以下の通りです。

<スクリプト>

“So, um, I mean, things I think that are really hard about, uh, having a useful humanoid robot, is it cannot navigate through the world without being explicitly trained.”
(えー、私は本当に真剣に有用な人型ロボットを持つことについて考えて、明示的な訓練・教え込みがなければ世の中をうまく切り抜けることができない仕様になっています。)

“Uh, I mean, it can’t without explicit, like uh, line-by-line instructions, um, can you, can you talk to it and say, you know, ‘Please, uh, pick up that bolt, um and uh, attach it to the car with that wrench‘, and it should be able to do that.”
(あー、つまり、明示的な、細かな支持なしでは動作できないです。話しかけて『あのボルトを拾ってください。そしてあのレンチで車に取り付けてください』と言ったとしたら、その作業が可能になるでしょう。)

“Um, it should be able to, you know, please, you know, ‘Please go to the store and get me the following groceries.’ Um, that kind of thing.
(あー、『お店に行って、この食料品を買ってきてください』と言えば作業ができるでしょう。そんな感じです。)

“So, yeah, I think we can do that. Um, hehehehe. And, yeah, this I think will be quite, quite profound because if you say like ‘What is the economy?’, it is uh, at the foundation where it is labor. So, what happens when there is uh, you know, no shortage of labor? Um, that’s why I think long-term that there will need to be universal basic income.”
(えー、はい、我々はそういう人型ロボットを作ることができると思っています。あー、フフフ(笑)。そして、はい、『経済がどうなるのか?』という話でいうと、経済の根幹には労働があるのでこれはとても深刻な内容なのです。ロボットによって労働力不足が解消されたら何が起きるのか?あのー、そういう訳で私は長期的にはユニバーサルベーシックインカム(最低所得補償)が必要になるだろうと考えているのです。)

“Yeah, but not right now because this robot doesn’t work, hehehe. And so we just didn’t need a minute. So, um, yeah but I think essentially in the future physical work will be a choice.
(ええ、でもこのロボットは動かないので今すぐにという訳ではないです。へへへ(笑)。短くはない時間が必要です。えー、でも本質的には将来、肉体労働は選択肢の一つ(=強制的でないもの)になると思います。)

“If you want to do it, you can, but you won’t need to do it. And um, yeah, I think it obviously has profound implications for the economy because uh, given that economy at its foundational level is labor, I mean, capital is, capital equipment is just distilled labor.”
(肉体労働がしたければできますが、必要に迫られることはなくなるでしょう。経済の根底が労働力であることを考慮すると、資本設備はちょうど蒸留された労働力になるので、そういう状況は、明らかに経済に対する深刻な暗示だと思います。)

“Uh, then, um, is there any actual limit to the economy? Uh, maybe not. Uh, so, yeah, join our team and help build this.”
(それから、経済に実際に限界がありますか?おそらくないです。なので、我々のチームに参加して、これを作り上げるのを手伝ってください。)

“All right, so I think we’ll, we’ll have everyone come back on the stage and you guys can ask questions if you’d like, yeah.”
(さて、みんなをステージに戻そうと思います。ご希望の方には質問できるようにしますよ。はい。)

<主な語句>
①I mean = 【間投】えーっ、つまり(つなぎ言葉(fillers)の一つで、こちらの記事で詳しく解説しています)
②explicitly = はっきりと、明示的に
③explicit = はっきりとした、明白な
④line-by-line = 細かい、一行一行の
⑤instruction = 指示
⑥attach ~ = ~を取り付ける
⑦wrench = レンチ(工具)
⑧following = 次の、次に示す
⑨grocery = 食料品
⑩that kind of thing = そういうこと、そんなようなこと
⑪quite = かなり
⑫profound = 深い、深刻な
⑬economy = 経済
⑭foundation = 土台、基礎
⑮labor = 労働、労働者
⑯shortage = 不足
⑰long-term = 長期的な
⑱universal basic income = 最低所得補償
⑲essentially = 本質的に
⑳implication = 暗示
㉑given that ~ = ~を考慮すると
㉒capital = 資本
㉓equipment = 設備
㉔distill ~ = ~を蒸留する
㉕if you’d like = お望みであれば

“given that ~”ってどういう意味?

“given that~”は『~ということを考慮すると』という表現なのですが、知らないとさっぱり意味がわからなくなり、リスニング中にフリーズしてしまうので覚えておいて損はないフレーズです。”given O(名詞)”で『Oを考慮すると』という使い方もできます。
以下に例文をあげてみました。

<例文>
Given that he lives in the UK, it makes sense that he can speak English fluently.
イギリスに住んでいることを考慮すると、彼が流暢に英語が話せるのも納得だね。

Given her situation, we shouldn’t invite her to the party.
彼女の状況を考えると、そのパーティには誘わない方がいい。

おわりに

いかがだったでしょうか?

最初にTesla Botが踊っていた時に正直一瞬人間なのかロボットなのか迷いました(汗)

今回はコンセプトにとどまりましたが、来年にはプロトタイプが発表されるそうなので今からめちゃくちゃ楽しみです!

ロボットと暮らす未来はそう遠くないのかもしれませんね。